根管治療とは
いわゆる「歯の神経を取る治療」「根の中の治療」がまさしく根管治療です。
根管治療は、虫歯や外傷などによる歯の内部の感染を除去し、できるだけご自身の歯を抜かないで長持ちさせるために行う治療です。
例えば、豪華な建物でも土台がしっかりしていなければ、その建物は遅かれ早かれ倒壊してしまうでしょう。同様に高価できれいなセラミックの歯を入れても、根管治療が不十分で根の先に病変ができると、せっかく装着したクラウンなどを外して再治療が必要となったり、最悪の場合、歯を抜かなければならないこともあります。そのような事態を避けるため、歯髄(歯の神経)を除去する際には将来的に根の先に病変ができないように、また、病変ができてしまっている歯であればその病変を治すために、丁寧な根管治療をしなければなりません。
このように、根管治療は歯科治療の基礎工事であり、その歯の寿命を決定付けるほど重要な治療であるといえます。
当院での根管治療の特徴
当院では精密で安全、かつ効率的な治療のために、ラバーダム防湿はもちろん、マイクロスコープやCT、ニッケルチタンファイルといった最新の設備を含め、充実した機材を適切に使用しながら治療を進めていきます。
精密な根管治療が可能なワケ
1. CTを用いた精密な診断
根管治療の難治ケースや、通常のレントゲンでは病変の範囲や大きさが分かりにくい場合にCT撮影を行います。
患者さまの現在の口腔内状態から得られる情報量がとても多いので、治療の効率化につながります。
2. マイクロスコープを使用した精密な治療
肉眼の約20倍の視野で患部を確認できる歯科用顕微鏡です。
根管の内部を目で見ながら治療が行えるため、正確な処置を可能にします。長い間続く症状の原因がわからずにお困りだった患者さんの歯の痛みの原因を、当院で特定できる場合もあります。
3. ラバーダム防湿を用いた無菌的処置
治療する歯にゴムのマスクをかけ、細菌が多いお口の中から治療する歯を隔離する治療の手順です。長時間口を開け続けなければならない場合でも、自然に口を開けるサポートができるので楽になります。また、ラバーダム防湿を使用することで下記のメリットがあります。
ラバーダム防湿のメリット
・治療がスムーズに行える
・口腔内を清潔な状態に保ちながら治療ができる
・治療時に唾液などが入らない
・長い治療の時、口を楽に開けておくことができる
・頬の巻き込みが少ないので安全性が高い
・鋭利で細かい器具が誤って口腔内に落ちないため安全性が高い
・加熱された器具を用いる際の火傷の予防
4. ニッケルチタンファイルを用いた根管形成
根管の中から死んでしまった神経や血管を掻き出すのに使用する器具です。
ニッケルチタンは適度な軟性を持つため、複雑な根管にフィットして汚れを残らず取り除きます。また、1回の治療時間の短縮につながり、患者様の負担を軽減します。